タイトル

素晴らしい乗車マナー

 ある時、筆者が車掌をしていますと、若い夫婦が3人の子供を連れて電車に乗って来ました。始発駅で車内は空いていて、乗務員室前の短いシートは、その家族が独占です。夫婦が並んで座り、2人の子供たち(兄と妹)は通路をはさんで向かいのシートを占領しました。もう1人の子はベビーカーの中です。
 最年長のお兄ちゃんでも、まだ幼稚園くらいで、そのお兄ちゃんが大変お行儀が良いんですよ、両親はひじょうに派手な感じなのに。お母さんは茶髪で化粧が濃く、お父さんはよく陽に焼けていてやはり茶髪、金のネックレスとかしています。
 電車が動き出してしばらくすると、妹の方が歩き回り出しました。するとお父さんが、
「○ちゃん、ちゃんと座っておきなさい。ここは○ちゃんの車じゃないんだよ、みんなが乗る電車なんだよ」
 妹ちゃんは、コクリとうなずいて座席に戻りました。すごく教育が行き届いています。
 電車が何度か駅に停まるうちに、少し客が増えて来ましたが、その家族が占める座席の間の通路を埋めつくし、家族を分断してしまうほどではありませんでした。ところが、お父さんはスクッと立ち上がると、2人の子供たちを自分の座っていたところへ移動させ、ご自身はそのまま吊り革につかまって立ったままなのです。
 お父さんは、子供に厳しくするのみならず、自らも乗車マナーの手本を示したわけです。お母さんの方も、子供たちを放ったらかして携帯電話に夢中なんてことはなく、ずっと子供たちの話し相手をしていました。
 そのうち妹ちゃんの方は眠ってしまうと、お兄ちゃんは妹に肩を貸したまま、楽しそうに両親と話したり、ベビーカーの中の赤ちゃんにかまったりしていました。
 モンスターペアレントなんて言葉が出来て、最近の若い親たちがあれこれ批判されますが、それは一部の悪い例に過ぎません。このご両親を見ていてつくづくそう思いました。大勢の子供たちが、両親の温かい愛情に支えられて良い子に育てられています。マスコミのいい加減な情報に惑わされ、若い親たちを一概に悪く言うのは間違いです。
 その家族が目的の駅で降りるとき、筆者はありがとうの気持ちをタップリこめて子供たちに手を降りましたのです。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

●本著の読み方
最初に目次(↓)を表示させ、各項目を
クリックして記事をお読みください。
記事は基本的に上から順番に読みます。

サイト内検索

姉妹サイト:ももにゃん

姉妹サイト:ももちゅう


recent comment

プロフィール

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM