タイトル

パワハラ−虚偽と恫喝−

 パワーハラスメントいわゆる、上司が優位な立場を利用して部下に対していやがらせや不当な圧力をかけることですが、鉄道会社では、乗務員の失敗等を理由に上司が圧力をかけて、自ら配置転換を希望するよう仕向けるといった不当な取り扱いがかなり横行しています。各鉄道会社は、監督省庁の指導でコンプライアンスプログラムを設けており、パワハラに対応することになっていますが、事実上このプログラムは機能していません。
 最近の鉄道会社は、人件費削減の目的で乗務員の配置転換を急速に進めています。しっかりした意見を持つ者、旅客のことを真剣に考えている者、純粋な目的意識で後輩育成に尽力する者。これら乗務員としての正しい資質を持つ者は、会社の労務政策の敵です。本来、輸送の安全になくてはならない人員こそが、会社が最もリストラしたい対象なのです。
 この歪んだ理念によって、現在、多くの鉄道会社で、乗務員の空洞化が進んでいます。職場が培って来たノウハウを先輩から後輩へ伝えるという、企業の中で最重要事項である人材育成が、人員の空洞化によって大きく疎外されているのです。
 乗務員は業務知識及び適性を評価されて車掌や運転士の資格を得るわけで、一度取得した資格は、心身の疲弊や重大事故を起こすなどしなければ失われません。他の業種のように会社が一方的に配置転換することが、ひじょうにやりにくい業種なのです。毎年の人事移動にびくびくしながら安全なんて維持できませんからね。
 そこで会社は乗務員がミスをすると、それに付け込んで不当な圧力をかけ、仕事に自信がもてなくなるように心理的に追い込み、自ら配置転換を願い出るように仕向けるのです。
 筆者の職場でも、この労務政策によって多くの乗務員が職場を去り、職場にとって最も力となる中堅クラスの人員が激減してしまいました。こんなことでは、いつか必ず大きな事故が起きる、常識ある社員はみんなそう感じています。
 会社は、乗務員の弱みを握ると、日勤教育などの処置をとり、隔離して孤立させ、複数の上司が取り囲んで、虚偽と恫喝を繰り返します。虚偽とはウソ、恫喝とは怒鳴りつけることです。このような不当な人権侵害を受けた経験のある社員は、冤罪なのに犯行を自供してしまう容疑者の気持ちが解るでしょう。屈辱的で精神的苦痛の大きな状況から逃れたい一心で、上司の言い分を認め、自ら配置転換を希望することを余儀なくされるのです。

 多くの鉄道会社で、とくに歴史のある大手において、虚偽と恫喝が横行し乗務員の空洞化が深刻になっています。会社は人間の力など必要ない、マニュアルと保安設備があれば安全は守れると考えています。しかしマニュアル通りの事故なんてほとんどありませんし、保安装置には故障が付き物です。それをカバーできるのは、人間と経験の蓄積にほかなりません。
 職務に忠実で、不正に対してノーと言える乗務員の多くが、会社の圧力に苦しんでいます。しかし、公共交通機関の安全を考えるなら、そうした圧力に屈しないで下さい。職場仲間が横のつながりを強く持って、パワハラを跳ね返して下さい。絶対にひとりで戦ってはだめです。どんなに強く優秀な人でもひとりの力には限界があります。
 日本経済の行き詰まりと共に、企業が正しい判断と行動ができなくなってしまっている現在、真に鉄道の安全を守れるのは、職場仲間の友情の力なのです。

コメント
私は中途採用で関西大手私鉄に在籍している者です。7年在籍しました。現在車掌職をしております。この7月に運転士登用試験に落ち、事実上の退職を上司から言われました。仕事では結果を出し、周りからの評価も悪くないのですが、前向きな姿勢で職に努めることで補されてしまうという結果になりました。覚えのない不祥事もでっちあげられていました。
現在落胆に浸っております。
  • H・杉本
  • 2014/07/29 9:45 PM
現代日本は資本家が労働者を見下し、同じ労働者でありながら保身に走る卑怯者が、資本家に加担してでかいツラをする、まことに情けない状況に陥っています。
若い人たちの労働条件や賃金、処遇を考えると、この国はレベルの低い下等な国です。
鉄道のように長い歴史を持つ企業がとくにそのようになっていますね。これを打開するには、労働者同士の団結しかないのですが、現状を学ぼうとしない労働者は団結するどころか、抜け駆けや裏切りに走っています。
サラリーマン社会は、愚者と卑怯者の集まりです。
H.杉本様はそうならないよう自分をしっかり持って歩んでください。
こんなクソのような時代がいつまでも続くということは決してありません。未来に希望を持つ者の数が増えれば世の中は変わります。
  • 筆者
  • 2014/07/31 2:01 PM
こんばんは
ご返答ありがとうございます。
私もこのような時代はいつまでも続くとは思えませんし、誰かが終わらせなければならないと思います。
今も少数ですが共感しあえる仲間はできました。
しかし、私は契約上、弱い立場にあり、事実切られてしまいましたので、自主退職せざる得ないとは思います。けれでもこれまで協力して頂けた方々を裏切るような思いで心苦しく思う日々でもあります。
この数か月前に本社の総合職にあたる、私達よりの考えを持つ方々と出会うこともできました。
現・グループ会社に就任した社長ともプライベートで現状を交わすこともできました。
しかし巨大組織なだけに、この腐りきった体質を改善するにあたっては容易ではありません。
私は幼い子を持つ家族もありますので、このまま補され低賃金で働いていくべきか?ここを去るべきか?の迷いが生じております。
筆者様のような理解者がおられたことは心の救いでもあります。私は中途採用で他の会社や経験もしておりますので、鉄道の古い体質はよく実感できております。
機会が持てるのであれば一度お会いしてお話したいものです。
  • H・杉本
  • 2014/08/07 12:09 AM
H・杉本様。
本当に悔しいですね。私どもは今の会社に入社して35年になり、一人前の給料をいただいておりますが、今はそのことが恥ずかしくもあり、悲惨な目に遇っている若い職員たちに申し訳なくもあり、たいへん肩身の狭い思いをしております。
ウソと不正が常識になってしまったブラック企業と、人生の勝ち組を自認し若い人たちの未来を踏みにじって私腹を肥やすことしか能がない総合職や経営者のゴロつきどもに対して憎しみしか感じておりません。
出世と保身のためにそれに加担している大勢の卑怯者の同僚たちも好きではありません。彼らは学ぼうとせず無知のまま自分のことしか考えません。サラリーマン社会とはじつに醜いものです。
成果の上がらない労働運動と、こうしてサイトで会社を批評することしかできない自分も同じようなものではありますが。
自分は文学や労働運動の先輩たちから、批判することよりも自分をしっかり見つめ希望を持つこと明るい気持ちでいること、そして労働者階級の人間こそがいつの時代も変わらず社会の最先端にいることを教わりました。国や会社が腐敗するのも、すべて自分たちが招いたことというわけです。自分たちの力を信じず、団結を忘れ、目先の欲に固執したことの積み重ねが世の中を悪くしてしまったのです。
どんな苦しい状況でも夢や希望そしてご自身の能力を信じ続けてください。ひとりひとりのその積み重ねが世の中を導きます。そう遠くない将来、世の中は必ず好転します。
イデオロギーや社会制度というものは、一夜にして世の中を一変させてしまうものです。そしてその変化に乗って立身できるのは、今の勝ち組どもではありません。彼らはすでに滅びゆく化石でしかありません。

自分にできることは小さいですが、世の中を変えるための努力は続けて行きたいと思います。
お会いしてお話ししていただけるということですが、自分などにそのようなお言葉嬉しい限りです。
  • 筆者
  • 2014/08/07 1:01 PM
こんばんは 杉本です。
この度もご返信ありがとうございます。
この職種はご承知のとうり不規則な上、今は幼い子供二人の子育てにも追われておりますので、読んではおりましたが、こぉしてお話できるのが遅くなり申し訳なく思います。
しかし、考え方や感じ方が同じですので心強く思う次第です。
その時期や時代の流れもありますので、収入に関してお気になさらないで下さい。この鉄道業界では筆者様の世代では当然の額ではあります。
私たち中途採用者はそれを認識した上で入社しているのもありますので不満を口にするとかは特にありません。
このサイトを批判と捉えるか?今後への改革・改善への場と捉えるかは個々によるものとも思います。
少数ですが私の職場にも「このままじゃいけない」という考えを持っている仲間がおります。
けれど巨大組織になると正直厳しいものがあります。
やはり組織の上に立たないと改革の「改」にもたずさわれないものですね。
私は関西大手私鉄、2社を経験しております。社風の違いはあれども、このような状況は同じようなものです。ましてや今の会社は他社出身のものが数名おりますので情報は入りやすいものです。
鉄道という会社の乗務員部門は特に昭和のバブル期を過ごしているような空気を感じます。
とにかく今の中間管理職は管理者様のおっしゃるとおりです。
私は切られた身なもので、この先の人生を考え直さなければなりませんが、この会社をこの職場をなんとかしたい思いは未だに和らぎません。
人の心を潰してしまうような風習は消さなければならないと思います。
今はまず自分の気持ちを整えなければならないことが私のすべきことなのですが、出勤する度に心苦しいですね。
  • H・杉本
  • 2014/08/13 11:53 PM
杉本様。
たびたびコメントありがとうございます。
先日も労働運動の仲間と北浜の労働センターに行って弁護士といろいろ話しをしましたが、大手私鉄で行なわれている給与の格差や不当な馘首はきわめて違法性が高いとのことです。被害者友の会のようなものを立ち上げて裁判に持ち込むことができれば称賛は充分にあります。
私どもも同胞の名誉棄損の裁判を応援し、いろいろ勉強させていただきましたが、多額の経費がかかるわけでもないですし、生活が逼迫されることもないので、法廷で会社と争う気満々なのですが、被害者である若い人たちの結束がなかなか得られません。
仕方のないことです。しかしながら何らかの方法で情報を発信しつつ、労働者の地位向上を図ってゆかねばならないと考えております。

杉本様のような方と、こうして対話ができることを大変誇りに感じております。身勝手で卑怯者の労働者仲間や会社の犯罪の片棒を担いでいる上司や労組の役員に友人はいませんが、杉本様とはこの対話を通じて信頼関係が築けていると信じております。
調子に乗った資本家たちがでっち上げた格差社会の勝ち組だかなんだか知らんけど、そんなやつらは自分の力では何一つできない組織の部品でしかありませんし、人として何の魅力もありません。杉本様の足元にも及ばないくだらない人間です。
生活が苦しくても、ひとつひとつの経験があなたご自身と人間社会の明るい未来につながっていることをお忘れにならぬよう、前を見つめて歩まれんことを期待しております。
限られた場ではなかなか具体的なことをお話しできませんが、これからもよろしくお願いいたします。またいろいろ教えてください。私どもも年は食っておりましても、まだまだ勉強が足りません。
  • 筆者
  • 2014/08/14 12:22 PM
早々のご返信ありがとうございます。
そのような労働運動をされているとは想像をしておりませんでした。会社的には反組織員と思われるかもしれませんが、私は狭い鉄道組織から気分を変えられる良い場だと思います。世間を知れる場でもあると思います。
私は大学卒業後にいろいろな会社や経験をしてきたこともありますので、多種多様な目で今をみつめる感覚を養うことができたと思います。
なので、鉄道という組織、仕組み、感覚に世間とはかけ離れた違和感を感じます。簡単に申しますと、縦社会の学生体育系クラブ員がそのまま大人になり社会人として職務に務めているだけのことです。大人になりきれていない子供の集団みたいなものです。
ましてや鉄道に属する者の大半は苦労を知りません。ぬくぬくと生活しております。まるで会社が我が家のように2世3世が未だに苦労なく入社してきております。又、何の障害もなく昇進しております。
特に乗務員という小さな世界しか知らない者は感覚が麻痺しているのではないか?と思えるくらいです。
仕事にノルマも目標もありませんから仕方のないことかもしれません。休憩時間にはボ〜っとするか、賭け事や女、人の悪口・噂で盛り上がっています。これでは進展はもてないでしょう。
総合職(職見)においても、入社後に形だけの現場研修をして本社へと散らばり、上から現場を見下ろし指示を出すだけの仕組み。現場の者を馬鹿にするような、使い捨てにするような感覚を持ち、会社はエリートである自分たちが支えていくというような錯覚を起こしているのではないか?というような職務。
その結果、時間が経過するだけで現場と本社の温度は一向に縮まらない現状。
これでは世間からどんどん離されていく一方にもなりますし、人も育たない。JRの事故の教訓は活かされていないに等しいものがあります。安全面だけは力を注いではいるようですが。
今の時代は安全なのは当たり前だと思います。これからは何が必要かというと、私たちの仕事はサービス業ですので、人を育てお客様にどのような接客やサービスを提供し、喜んで頂き利益を増やせるか?世間に付いていけるか?だと思うのです。
上司の考えに背くから、将来的にやっかいな存在になるであろうからと簡単に人を切り、自分たちの思うようになる部下を揃へ、組織を作っていくというようなことでは先は無いと思います。重大事故にも繋がると思います。自分の保身だけに走るようであれば明るい未来は望めません。帽子の金筋が外れてしまった時にどれだけの人が周りから去って行くものかを想像できないのでしょう。
私はこういう体質を改善したく思い、日々の職務に努めていたのもありました。しかし、組織には勝てなかった。正規の社員になれる寸前で消されてしまいました。保身に走っている結果だと思います。

生意気なことを言葉にして申し訳ありません。私がいろんな経験をしすぎたのかもしれません。
筆者様は人として当たり前のことをおっしゃてると思います。一鉄道員で置いておくには勿体ないとも思います。
賃金の格差は確かにありすぎだとは思います。私は一応正社員ではありますので、居続けることもできますが、切られた以上今の賃金でこれから先、生活をして行くには限界が見えます。難しいところです。

これら述べたことはすべての方々ではありませんが、私が客観的にみて感じていることです。
団塊の世代の中間管理職を中心に改革すれば流れは変わってくるとは思いますが・・・。
  • H・杉本
  • 2014/08/14 11:56 PM
杉本様。
先日の落雷でパソコンの通信機能がダウンしてしまい、それからあれこれあって返事が遅くなってしまいました。
おっしゃることはすべてその通りだと思います。JR福知山線の脱線事故は、鉄道の体質改善の何の教訓にもなりませんでした。企業はその後もますます営利主義に邁進し、仕事を完全になめ、旅客をバカにし図に乗るばかりです。現代の不況は欲に目がくらんだ資本家どもにとって天国です。
それについてゆく何も考えようとしない我々世代の労働者も愚か者の極みです。苦労知らずの我々世代のバカどもが、若い人たちに、会社会っての我々式の諭をもっともらしく説いているのを見ると、本当に情けなくなります。指導や教授は勉強してからやってください。同世代として見てられません。
社会は人が作るものです。企業は人なりです。社会や会社組織を守るために人を犠牲にするのでは本末転倒です。
高度経済成長期以後の労使協調路線は、多くの愚者を育て、バカ社会を増強させましたが、そのことが反面教師となって若い人たちに知恵を授けたはずです。
今や先進国を中心に、資本主義は汚わいにまみれておりますが、文化で世界はつながっています。文化が経済をリードするような新しい社会の胎動がすでに始まっています。
現在の苦境は新しい世界を迎えるための苦痛であると思います。
杉本様も暮らしは大変でしょうし、世の中は不安材料だらけに見えるでしょうが、人間ひとりひとりは素晴らしいポテンシャルパワーを秘めており、それを発揮する時期を待っています。
こんな世の中、いつまでも続けて行くわけにはゆきません。そのために何が必要で何をすべきか、一緒に考えて行きましょう。
  • 筆者
  • 2014/08/21 7:25 AM
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