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企業内格差の実態

 運輸の現場における格差は、成果主義と階級制度の強化によって激化し、それに踊らされた愚かな社員たちが、安全への信念を忘れ、薄汚いサラリーマン社会を築いています。たいへん残念なことです。
 しかしながら、鉄道会社における企業内格差のすさまじさは、これにとどまりません。アルバイト従業員の大量導入により、同じ職場で同じ仕事をしている乗務員同士の間に、社員間の格差など問題にならないほど壮絶な企業内格差が生じることになりました。
 鉄道会社ごとに、アルバイトや契約社員の採用実態に差はありますが、明日の保証もない低賃金労働者が、運輸の現場で正規社員と全く同じ仕事をさせられ、人命を預かっているのです。
 契約社員というと少しは聞こえがよいですが、それはあくまで企業側の都合のいい方便で、彼らはアルバイト扱いです。永続的な雇用の保証もなく、労働組合にも入れてもらえず、ただでさえ低賃金なうえに通勤手当も完全には支給されず、福利厚生も全く受けられない。合理化によって生じた労働時間延長に対する手当ても彼らは対象外で、正規社員と同じ超過勤務を手当てなしで強いられます。有給休暇や傷病休暇もパート労働者並みで、日曜も祝日も盆も正月もなく働きます。週休はありますけどね。
 明日の保証も充分な手当てもなく、小遣いていどの報酬で正社員と同じ仕事を同じ時間働き、輸送の安全に関するる同じ責任を負います。職責は一人前、報酬は半人前以下、福利厚生や社会保証はゼロ。残酷なものです。
 同じバイトなら日本橋のメイドさんの方が、高収入の娘がわんさかいます。
 そしてさらに、彼らにはひじょうに厳しい監視と苛酷な指導が押し付けられます。安全を担う職場では、作業手順が規範として取り決められ、それを大きく逸脱したやり方をしないように監督職が現場の作業を視察したり指導したりするものですが、彼ら契約社員に対する指導は異状で、必要以上の作業や確認動作を押し付けられ、素直に従うかどうかを監視されます。労働組合に所属しない彼らは、誰にもかばってもれえません。下手に社員がかばうと、叱責や懲罰を受けるのは彼らの方です。
 そして彼らは年に何度も何度も業務知識に関するる試験を受験し、面接を受けます。面接とは名ばかりで、頭の弱い管理職による卑劣なパワハラ(権力を利用したいやがらせ)が行なわれるだけです。
 試験と面接の結果は数週間後に、ランク付けや契約打ち切りという形で通達されます。小遣いていどの給料さえランク付けされ、ランク付けに漏れた者は契約切れというわけで乗務職場からほうり出されます。労基法は1年を越えて問題なく職務をまっとうした者の解雇を認めていませんが、左遷は違法ではないというわけです。
 2年3年と無事に車掌業務をまっとうして来た契約社員の内の何人かが、毎年必ず"契約切れ"を言い渡され、左遷されます。彼らには業務上の問題などまったくありません。左遷の理由は、契約社員に対する卑劣な"みせしめ"に他なりません。左遷の理由は本人にも職場にも知らされず、仕事中に突然呼び出され、左遷を命じられるのです。
 左遷先は、忘れ物管理所のようなところが多く、そこでは上司から「これといって仕事もないから毎日来なくてもよい」なんて暴言を吐かれます。これまでの事例で、左遷先に長く留まった職員はいません。全員が肩を落とし会社を去っています。

 これが100年の歴史を誇る鉄道会社の実態です。不当な扱いを受けて去っていった彼らが、会社を良く言うはずがないですよね。会社の腐敗のウワサは少しずつ世間に拡散してゆきます。悲しいことです。社員として情けないし恥ずかしいです。今の鉄道会社の腐敗ぶりは、鉄道の長い歴史の恥ずべき汚点です。今の経営者は企業人としても人間としても劣悪な無能力者です。そして恐ろしいことは、このような腐敗が鉄道に限らず公共交通機関全般に常識的に蔓延してしまっていることです。交通どころか食の安全も医療の安全も危ういですよね。悲しい世の中になったものです。

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