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労働運動を楽しもう

 労働運動は、労働者の権利を守るための闘いです。賃金と労働条件を勝ち取り、次の世代の雇用を確保し、消費者景気を向上させる、それが労働運動です。だから真剣勝負なのです。
 運動なくして労働者の地位向上はありえません。賃金や労働条件は、真面目に働いて生産を上げれば会社が勝手にくれるものではありません。
 会社は縦社会です。服従と脅迫関係、蹴落とし合いと力関係で成り立っています。それ故に、長く存続すると必ず腐敗し自滅を招きます、そういう構造になっているのです。そうならないためにも労働者が労使対等の立場に立ち、毅然とした態度で意見と要求を会社に呈示し続けなければならないのです。
 企業はなかなか手ごわいです。人事権を握り、たくさん監督者を起用し、威嚇して来ます。難攻不落の要塞に見えます。
 でも、ひるむことはありません。我々は会社の幹部を圧倒するだけの人数を抱えています。団結力を充分に発揮できれば、我々は会社を動かすことができます。
 会社は、ずるっこいことばかりして来ますね。たくさんウソを吐くし、利己的な意見を正論のように吹聴する。これに対して我々は、汚い小細工を弄する必要もなく、正々堂々と正義を振りかざすことができる。これは我々にとって大きな強みです。
 これまであまり熱心に労働運動に参加して来なかった人たちにとっては、行動を起こすのもなかなか億劫だし、具体的に何をすればよいか判らないかもしれませんね。それでも労働者としての基本的な考え方や、素朴な疑問はたくさんお持ちでしょう。それこそが、労働運動にとって最も重要であり、最大の武器でもあるのです。
 労働運動が猛々しかった昭和の時代でも、誰もが専門知識に長け、誰もが行動力があったというわけではありません。シンプルで基本的な意見がたくさん集まって大きな団結力、組織力になっていたのです。

 労働運動は、真剣勝負です。我々の生活と将来性がかかっているのですから。真剣勝負ではありますが、頑張り過ぎて息切れしてしまっては何にもなりません。ゆとりある闘いを心がけましょう。できれば、笑顔で楽しく、仲間と運動の話しをするのが楽しみになるような方法を見つけ出してゆきましょう。
 運動のために多くの労力を費やし、自分の時間を大きく削るようではダメです。趣味や娯楽、家族との時間は大切にして下さい。自分たちの暮らしを守るための闘いで、個人や家族を犠牲にしていたのでは話しになりません。職場仲間同士、ミーティングをしたり勉強会に参加したりすることはひじょうに重要ですが、個人や家族で予定があればそれを優先させるべきですし、また仲間に参加を強要するべきでもありません。

 労働運動にとって最も重要なことは、労働組合が設定する企画に可能な限り参加することと、会社の不当労働行為に協力しないことです。
 会社が、会社を守るためと称して行なう、組合役員選挙対策に応じてはいけません。それは重大な違法行為です。個人で断ることが困難であれば、職場として断固断りましょう。労働組合に対して、会社の違法行為の取り締まりを、職場として申し入れましょう。
 そして、民主的な立場から立候補した仲間に投票しましょう。正しい立場の人間が当選すれば、会社の圧力が必ず弱くなります。複数の正義が当選すれば、職場の風通しがたいへん良くなります。パワハラまがいの指導に対して毅然と抗議できますし、環境改善も進みます。
 スト権投票や様々な要求に関する投票には、必ず賛成票を投じましょう。たとえストを打たなくても、賛成票の数は労働者の意志の反映ですから団体交渉の武器になります。
 会社から提案が降りてくると、労働組合による職場説明会が催されますが、積極的に参加しましょう。参加者数が少なければ、労働組合も職場のために積極的に動いてくれません。会場を満席にするだけで、それは職場の強い意志表示になります。
 説明会では、勇気を出して質問や意見を述べましょう。とくに若手の意見や、これまで運動に積極的じゃなかった人の声は、大きな影響力を持ちます。不明な点や難解な専門用語に対してどんどん質問しましょう。質問はそれ自体が強い意志表示なのです。
 年に数回しかない説明会にさえ人が集まらない、そんな状況では組合役員も積極的に動いてくれません。年に数回の説明会の労を惜しむ結果が、毎日の労働時間の超過や賃金カットを招いてしまうのです。
 春闘決起集会や様々な行事への参加も億劫がっていてはいけません。そんなものに参加するより遊びたい、その気持ちは解りますが、そのおかげで日々の遊ぶ時間も、お小遣いも減らされて良いですか? わずかな努力を惜しむ結果、賃金や労働条件が大きく改悪されます。そして1度失ったものを取り戻すのは容易なものではありません。

 労働運動に積極的に参加したり、会社の選挙対策を拒んだりしたら、昇進できなくなると心配ですか? 会社の圧力に対して個人ではなく職場として毅然とした態度をとれば、みんなが従わなければ、干される人はいなくなります。会社の不正に対して、みんなで"ノー"と言える方法をみんなで考えましょう。
 筆者のいる職場で、会社側の厳しい干渉にも関わらず民主的な立場の候補者が当選したことがありました。その時は車掌からの運転士登用数が他職場より増えました。職場の意志表示がそれだけの影響力を発揮したわけです。これ以外の昇給や昇進にもいても、職場が干されるようなことはありませんでした。
 労働者一人々々が、もっと自分の力を信じましょう。自分の小さな行動が労働運動に与える影響を知りましょう。会社は個人的な昇給昇進をチラつかせて、不正に加担しろとそそのかします。あるいは不正に加担することが会社を守ることだとウソを言います。しかし、それに応じて来た結果がどうなったか、みんな知っているはずです。
 我々の大儀は、個人の利益を守ると共に、職場の利益や作業の安全、次の世代の人たちの利益、地域社会の雇用と福祉の増強、消費者景気の向上、そして会社の生産性の向上といったたいへん大きな問題を包括しています。そのためのひとりひとりの小さな努力の結集、それが社会を育て世の中を変えてゆくのです。

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