タイトル

子供たちに手を振ろう

 小さな子供たちは好奇心いっぱいです。電車が好きか嫌いかはともかく、電車のいろんな所を目を輝かせて見ています。我々乗務員も、彼らの興味の対象のひとつのようですね。車掌の仕事、運転士の操業を無心に見つめています。かなり照れます。
 多くの子供たちが、駅を発着あるいは通過する電車に対して手を振ります。でも電車は応えてくれません、寂しい話しです。なのでチャンスがあれば筆者は子供に手を振り返すようにしています、電車の代わりにね。
 子供たちの中には電車だけに目を奪われていて乗務員が手を振り返しても気づかないことも多いです。でも気づいた子供は、次からは乗務員に対して手を振るようになります。
「運転士(または車掌)さん、バイバーイ」なんて声をかけられると、たいへん幸せな気持ちになります。たとえブルーな気分でいたとしても、心にでっかいスマイルが浮かび上がります。爽快な気分で安全運転ができます、おおげさな意味じゃなくてね。
 しかし子供に手を振るのは意外に難しかったりします。人の多いホーム上で、ひかえめに手を振る子供を、動く列車の中から見つけるのは容易じゃありません。間近に接近して見つけた時にはすでに遅く、列車はその場を行き過ぎてしまいます。
 手を振っているのに乗務員に無視された子供は、きっと傷つくことでしょう。応えることができなかったこちらも胸が痛みます。
 動いている電車の乗務員に対して手を振る時は、なるべく早めにそして目立つように振ってくださいね。とは言え、ホームの端(線路側)はたいへん危険ですから、充分に注意しましょう。
 子供たちによっては、停車中の電車の乗務員に手を振りに来る方も少なくありません。あれは安全だし見落とすこともないし、声もかけられるしいいですね。でも、停車中の電車の乗務員には、旅客の乗降を監視する仕事があるので、手を振り返すのが遅れてしまいがちですが、そこはご容赦ください。こちらが応えるまで少し待っていただけると助かります。
 保護者の方に伴われて手を振る場合は、たいへん安全で良いですね。
 ……保護者の方にお願いです。お子たちが乗務員にバイバイすると言われたら、めんどくさがらずに付き合ってあげてください。……乗務員の皆さんに厳命です。お子たちが手を振っていたら、満面の笑みと大きな動作で応えるべし。何を置いても、これが一番大事な仕事です。
 ある時、筆者が運転する電車の乗務員室に添乗してきた助役が、子供に手を振る筆者に忠言をたれるわけですよ、脇見運転がどうのってね。気が小さな筆者は上司に逆らうなんてこと殆どないのですが、この時ばかりは言いましたよ。寝言は布団の中で言え、安全運転のじゃまするなら降りろ。筆者の心はめっちゃブルーになっちまいました、安全運転に支障を来たすほどに。……出世欲ばかりで、血の通った仕事ができない職制に一言。死んでください。

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